Chageeとチキンライスの共通点は?

Chageeとチキンライスの共通点は?

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質問です。
シンガポールのチキンライスを食べたことはありますか?

「あります」「はい」と答えた人へ、次の質問です。
Chageeを知っていますか?飲んだことはありますか?

ざっくりと紹介すると、Chageeは中国からのミルクティブランドです。シンガポールでは大人気で、8月31日時点では44軒(ポップアップは1軒)があります。比較的カロリーを抑えた商品で、いい香りがするのが特徴です。

さて、本題に戻りますが、どうしてチキンライスとChageeをいっしょに挙げたのでしょうか?いったい何が違うでしょうか?

わたしには、両者のブランドフィロソフィーは同じように思えます。

Chageeのロゴとブランド名について

シンガポール(特にショッピングモール)を訪れると、Chageeの赤と白だけのロゴを見かけるかもしれません。頭飾りをかぶっている女性のモダンなロゴです。くわえて、Chageeという看板が白く光っています。

実はそれは今の話で、昔は別のロゴとブランド名を使っていました。

以前、Chageeは覇王茶姫(バワンチャジ)という名前で同じような商品を販売していました。ロゴには、現在のものと似た、花旦(中国の伝統演劇における女優)のイラストが使われていました。2022年に当ブランドがChagee(チャジ―)にリブランディングされると、ロゴもシンプルなデザインに変わりました。しかし花旦の要素は現在のロゴにも残っています。

シンプルなロゴになり、以前と同じ発音をするブランド名になったにもかかわらず、Chageeはどのようにして多くの若者を引きつけ続けているのでしょうか。

私にとっては、名前が現代的に聞こえ、ロゴが印象的だからです。

以前のブランド名と現在のブランド名を発音すると、違いはまったくありません。違うのは文字です。前の名前は中国語のピンインですが、現在の「Chagee」は、私には中国語の「Cha(茶)」と、英語で似た発音をする「Gee」を組み合わせたように見えます。こうした名前にすることで、より現代的な印象を与えていると思います。

要するにその現代的な表現の中には、アイデンティティがまだ残されています。そのバランスが魅力的に感じられます。

チキンライス、日本に降臨

最近、日本にChatterboxが事業展開しました。シンガポールに行かず、名店のチキンライスを食べられるようになりました。食べログの口コミを見ると、日本在住の皆さんはこのおいしいチキンライスを楽しめたようです。

実は、チキンライスは、シンガポールでは高級レストランよりも、ホーカーセンターなどで楽しめる日常的な食べ物です。ただ、Chatterboxは高級レストランですが、ホーカー文化を捨てたわけではありません。その文化を大切にしながらシンガポールのチキンライスを日本人に紹介しています。それは魅力的だと思います。

海外展開を考えている皆さんへ

よく考えてみると、実は多くの日本ブランドはかなり伝統的です。例えば、筆、墨、和紙、数珠など。おそらくそのような商品を取り扱っている方の中には、「これ海外で売れるかな?」と色々心配している方もいるかもしれません。

ただ、この二つのブランドの動きをじっくり見ると、自分たちのアイデンティティを保っているからこそ、海外でも受け入れられているのではないかと思います。

他の国にもこのフィロソフィーが見えます。例えば、筆を製造している台湾の林三益(Lam Sam Yick)がメイクアップブラシを作り始めたという。そのような展開だからこそ、若い女性にも興味を持ってもらえるようになったのではないでしょうか。

東南アジア(シンガポール、マレーシア、インドネシア)のバティックもそうです。あんなにきれいな模様がついている布を布のままだけではありません。服などに仕立てることで、新しい形に昇華させています。

なので、日本の皆さんが自分のブランドや商品を海外にPRするときには、まずは自分のアイデンティティ(特にどのような商品、ブランドだと消費者に知ってもらいたいか)を考えてみてはいかがでしょうか。そのうえで、対象となる顧客の価値観に合わせて表現や届け方を変えていくと、より海外の消費者に受け入れられやすくなるのではないかと思います。

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参考文献

The Japan Times (2026) “Slowly but surely, Tokyo is becoming a hot spot for chicken rice” (「だんだんと、確実に、東京がチキンライスの人気スポットに」), 16 August.

Taiwan Panorama (2013) “New Face for an Old Firm – Lam Sam Yick” (「老舗の新しい顔 林三益」), March.

New Straits Times (2022) “Bawangchaji Malaysia rebrands as CHAGEE Malaysia, opens new flagship store” (「霸王茶姫マレーシア、CHAGEE Malaysiaへリブランディングし、新たな旗艦店をオープン」), April.

Image by Jason Goh from Pixabay