「小さなアセット」を見逃さないことを教えてくれた国
Update: 2025.10.15

アンギラの「あたった宝くじ」は、何十年前から
インターネットの黎明期である1980年代、国ごとに独自のドメインが設定されました。アメリカは「us」、イギリスは「uk」、そしてカリブ海の小さな島国アンギラには「ai」が割り当てられました。
何か気づいたことはありますか?
人工知能(AI)の発展に伴い、世界中の企業がAI関連のウェブサイトを開設するため、アンギラに「.ai」ドメインの登録料を支払うようになりました。中には70万ドルもの巨額を投じた企業もあるほどの人気ぶりです。まさに、宝くじに当たったような幸運と言えるでしょう。
実はこれは初めてのケースではありません。1998年、アメリカの企業VeriSignは「.tv」ドメインの独占権を得るため、太平洋の島国ツバルと200万ドルの契約を締結しました。その契約額は数年後には500万ドルにまで上昇しています。
企業が学べる3つのポイント
小さなアセットでも見逃さない
アンギラは割り当てられた「.ai」ドメインを放棄せず保持し続けましたが、それが幸運をもたらすとは誰も想像できなかったでしょう。ゲーマーにお馴染みのNVIDIAは、元々ゲーム用GPUを製造する企業でしたが、そのGPUに秘められた演算能力がAI開発に最適であることが判明しました。このような「小さなアセット」を大切に育てることで、企業の貴重な資産になる可能性があります。
小さなアセットの独自性を見極める
AI革命の到来後、アンギラは「.ai」ドメインを「AI関連ウェブサイトの象徴」として位置づけることに成功しました。同様の事例として、元々「Glitch」というゲームの開発に使用されていたチャットツール「Slack」があります。ゲームのサービス終了後もSlackを破棄せず、その独自性に気づいて一般公開したことで、世界的なビジネスツールへと成長しました。企業内のアセットには、それぞれ独自の価値があります。それを見極めることができれば、将来の成功につながるかもしれません。
その小さなアセットの保護は不可欠
アンギラはハリケーンの被害を受けやすい地域のため、ドメインサービスの安定稼働を確保するため、アンギラ政府はIdentity Digitalと5年間の管理契約を締結しました。アセットを活用するだけでなく、いかに維持・保護するかも重要な戦略です。
小さなアセットであっても、いつかかけがえのない価値を生み出す可能性を秘めています。
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